納管は遺族にとって大切な儀式の一つ
納管をざっくりいうと、‘遺体を清め死装束をまとい、棺に納める行為’です。
遺体をきれいにし、仏教でいうところの極楽浄土への旅立ちに向かう準備で、この準備が終わったら、棺へと納めます。
納管の義は、基本的に納管師によって行われますが、遺族からすると、故人の‘死’を現実にするもので、受け止めるために大切な義です。
全てのことを担当者に任せず、手伝える範囲で手伝うようにしましょう。
納管を納管師が行うこともありますが、基本的には葬儀社の職員の手で行われることが多く、時間にすると30分程度で終わります。
今は使わない三角巾
納管の儀式では、以下の3つが行われます。
- 1.死装束を左前に合わせて上帯を占める
- 2.足袋を履かせ、手を旅の道中、蚊などから守るために、甲を覆う布をつけ、足を守り動きやすくするためにスネに布をつけます(手の甲の布は‘手甲’、スネの布は‘足絆(きゃはん)’と呼ばれます)
- 3.三途の川の渡し賃といわれている六文銭を入れた、頭蛇袋(ずたぶくろ)を首から下げます
死装束といえば、頭に着ける白の三角巾を思い浮かべる方もいると思いますが、最近は顔のイメージが変わってしまうため、つけないことが多いです。
このような工程を経て、可能であれば親族や遺族が御遺体を支える手伝いをし、仰向けの状態で、棺の中へと納めます。
身支度でつけた以外にも、愛用していた物や、杖、わらじ、網傘などを副葬品として納めることが出来ます。
副葬品を入れるときは、ビン、ガラス、燃えにくい物、スプレーなどの爆発する危険があるものは入れないように注意しましょう。
燃えるものでも、厚い書籍や水分のあるフルーツは、火葬に影響し、不完全燃焼が起こる可能性があるので、入れてはいけません。
故人のことを思い、様々なものを入れてしまいがちですが、多くのものを入れることで、遺体を傷めることになりかねないので、最小限に絞りましょう。
ここまでが納管の流れで、最期にフタを閉めて終了です。

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