1つには、参列いただいた方はどの方も遺影を見て手を合わすからです。
もう1つには、葬儀が終わった後も遺影は故人様の肖像としてずっとご自宅に残るからです。
故人様はお亡くなりになり、この世から消えてなくなった。
でも、遺された人たちの中では故人様は記憶として生き続ける。
その記憶を形にしたものとして掲げられるのが、遺影写真なのです。
ですから、遺影に選ぶ写真は、「一番その人らしい」写真を選ぶのがよいでしょう。
ポイント1)少し昔の写真でも、故人様らしいものを
たとえば、直近の写真を選んでしまったとすると、病気で苦しんでいる写真を祭壇上に飾り、ご自宅にずっと残ってしまうことになります。
また逆に、いくら元気のいい時だと言っても、あまりにも昔の写真を選んでしまうと故人様の面影が感じられなくなります。
選ぶ写真の表情によって、故人様の記憶も変質してしまうものです。
明るい元気なお姿の写真があれば望ましいですね。
では、選ぶ写真はいつ頃のものがよいのでしょうか。
これには決まりはありません。
5年前のものどころか、10~20年前のものを選ばれる方もおられました。
むしろ、ご家族みなさまが納得されるお写真を選ぶことが大事に思われます。
ポイント2)「ピントがあっている」「大きく映っている」は必須!
ピントがあっているかどうかはとても重要です。
遺影写真は、お預かりした原本を拡大加工するのが一般的ですが、原本のお写真がボケていたら、拡大した時にさらにぼやけて見えてしまうからです。
また、お顔が小さく映ったものよりは、大きく映ったものの方がよいでしょう。
拡大する比率が大きいほど、ぼやける度合いも大きくなるからです。
一番いいのは、カメラマンが撮影したバストショットものです。
カメラマンの腕ではピントがずれていることはほとんどありません。
またバストショットであれば、拡大の必要性もさほどないでしょう。
結婚式や七五三や、写真スタジオなどで撮影された家族写真があれば探してみましょう。
ポイント3)デジカメ撮影のものは要注意!
デジカメで撮影されたものは撮影時の画素数の設定によって、見栄えが大きく異なりますので注意が必要です。
ポイント4)背景や着せ替えはお任せを!
背景や衣服が気になる。という方はご安心下さい。
加工技術で背景を変更したり、衣服を別のものに着せ替えることができます。
ポイント5)遺影写真は早めに選んでおくこと!
最後になりますが、遺影に選ぶ写真は早めに決めておくのが理想です。
「短時間でバタバタと決めてしまって中途半端な遺影になってしまった」
「写真が嫌いな人だったからどこを探してもいい写真が見つからない」
などというお客様を私たちは何度も見てきました。
葬儀の打合せそっちのけでたんすの引き出しをひっくり返して探し回る、というのもよくある光景です。
- 〇元気なうちから遺影にする写真を決めておく。
- 〇生前に写真スタジオに出向いて遺影写真を撮影する。
こうした不謹慎に思われることも昨今では当たり前のように行われています。
故人様の死後、未来永劫残るかもしれないお写真です。
慎重な写真選びをお勧めします。

葬儀に関するご質問などどんな些細な事でも結構ですので、
なんでも私達にお聞きください
