宮型霊柩車の代わりに使われる洋型霊柩車ー宮型が消えた理由
少し前のお葬式の定番は、金ぴかの宮型霊柩車と、たくさんの花輪が用意されている豪華なお葬式が定番でした。
これだけ、豪華にしていたのには、訳があります。
それは、人生の労を労って、立派な霊柩車でご遺体を搬送するという意味が込められいるのです。
また、斎場には盛大に花輪を飾り付け、壮大なお葬式をすることが出来るため、花輪と宮型霊柩車はとても人気でした。
ですが、ここ数年で、宮型霊柩車はキャデラック、クラウン、エスティマなどの洋型霊柩車に代わり、花輪は生花に変わりました。
地方では、宮型霊柩車が走っているところもあるようですが、首都部では、宮型霊柩車や花輪を見かけることは、ほぼないでしょう。
霊柩車が使われなくなった理由
■周辺住民からのクレーム
霊柩車が使われなくなったのには、周辺住民からの苦情が関係しています。
たまに、町中で霊柩車を見つけるくらいならいいですが、斎場の近くに住んでいる方は、朝から晩まで行き来をする霊柩車に嫌気がさし、クレームを入れる方が多かったのです。
こういったクレームから、主に首都部の斎場、お寺や火葬場では、宮型霊柩車を乗り入れ禁止にしているところが多いです。
■メンテナンス料がかかりすぎる
宮型霊柩車は、初期費用が高額です。
更には、メンテナンスにも多額のお金が必要になります。
宮型霊柩車の宮は、高級車の車体の上に、寺社仏閣の建築と改葬を携わっている宮大工という腕のある職人にしか作ることが出来ません。
職人の手を借りることもあり、初期費用には、2.000万円近くのお金がかかります。
また、宮の素材として使用している白木の変色や変形などのメンテナンスに費用が必要になるため、ただの金食い虫状態なのです。
宮大工の人数も減り、作れる方や、メンテナンスをできる人も減っているので、このことも宮型霊柩車が減っている原因の1つです。
■多様化した葬儀
葬儀が多様化するにつれて、様々な仏教での葬儀が行われるようになりました。
同時に、仏式と神式にしか対応することのできない宮型霊柩車よりも、万能な洋式霊柩車が普及していきました。
■法律
法的な問題もあり、宮型霊柩車を走らせることが難しいことも理由です。
事故を引き起こす確率、事故を起こしたときの被害を最小限に食い止める目的で、道路交通法によって、‘外部突起物規制’が設けられました。
そして、宮型霊柩車がこのような条件をクリアするためには、必要以上に努力が必要なのです。

葬儀に関するご質問などどんな些細な事でも結構ですので、
なんでも私達にお聞きください
