寝棺とはー火葬場が出来てから寝棺になったー
寝棺は、故人を仰向けに寝かした状態で納棺するものです。
現在、使われている棺は、この寝棺タイプです。
江戸時代には、桶型の座棺が主流で、座棺に収まらないほど座高の高い人以外は、寝棺に納棺されていました。
今の日本では、法律で火葬をすることが決められているため、天然の木で作られた棺や、合板棺、布を張った布張り棺が主流です。
棺は時代によって変化している
古墳時代には、寝棺として割竹形木棺が使われています。
その後も、平安、奈良時代にも寝棺が使われました。
現代行われている、‘北枕で西向きで納棺する’という風習も、一部の地域では昔から存在していたといわれています。
鎌倉時代には、樽型が座棺として使われていました。
基本的に座棺は、火葬設備がなかった時代に、棒を利用して棺を移動出来て利便性が高かったため、座棺が使われていたと考えられます。
このように昔からの風習によって、棺の形が変化していますが、火葬場が設けられたことで、今回お話しした寝棺が主流となりました。
一度明治に、火葬禁止令が出ましたが、土葬が難しかったため、撤回されたという事実もあります。
一般の人からすれば、寝棺を身近に感じるようになったのは、火葬、霊柩車などが世に出始めた頃です。
寝棺と呼ばれている今の棺の歴史は深く、近代葬儀文化が確立した戦後の新しい風習です。

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