お葬式で使われる一本花とは?
故人が亡くなってから、自宅などで安置する時に、枕飾りを用意します。
枕飾りには、様々な仏具を置きますが、花を一輪挿しでお供えすることもあります。
枕飾りの仏具と一緒に供える一輪挿しの花を、
‘一本花’
と呼びます。
一本花の由来は、所説ありますが、お釈迦様の弟子である、大迦葉だいかしょうが花を一本だけ持ち、歩いてくるバラモンと話している時に、釈迦入滅の知らせを受けたことが由来だといわれています。
樒の呼び名と特徴、準備と使用期間について
■呼び名
一本花で選ばれる花は、樒(しきみ)が多いです
このことから、一本花という呼び方以外に、一本樒という呼ばれ方になることもあります。
また、樒の次に選ばれるのは菊の花です。
菊の花も一輪しか使わないので、注意しましょう。
樒は、仏教と深い関わりがあります。
樒の別名は、‘仏前草’です。
仏教の花といえば、蓮華を連想する型がいますが、減法大師が日本で入手しずらい青蓮華の代わりに、入手しやすい樒を使っていたことも由来となっています。
■特徴
樒の特徴は、強い香りです。
昔は、樒を供えて、臭気を消すためにお香として供養具として、使われることもありました。
納棺の際には、臭気を消す役割として、樒の葉を敷くこともあります。
また、乾燥させて粉末状にしたものは、抹香や線香の原料でもあります。
土葬の時代は、毒性が強い樒を墓地周辺に植えられることの多い、ヒガンバナと一緒に植えることで、お墓を動物に荒らされないようにする狙いもありました。
■準備
一本花は、あくまで枕飾りです。
基本的には、遺族が用意しますが、現代は葬儀社の力を借りることも出来ます。
一本花は、臨終後に自宅に安置しているお通夜までの間に使うものなので、枕飾りと同じ期間使います。

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