奈良で行われている土葬
今の時代、日本で亡くなった方のほとんどが火葬されています。
火葬される割合は、9割にも上ります。
政令指定都市には、土地をもっていないなどの事情が関係し、土葬を原則として禁止しています。
ですが、日本のすべての地域で土葬が禁止な訳ではありません。
とはいっても、衛生面などの問題もあるため、ほとんどの地域が政令指定によって、土葬が禁止されています。
このように多くの場所で土葬が禁止されている日本ですが、奈良の山間部の一部にて、土葬で埋葬をしているところがあります。
自治体が定めた、土葬を許可する条件を紹介します。
- ①地下水や飲み水に影響のない場所
- ②住民からの理解が得られること
- ③管理の目が行き届いているか
この3つの条件をクリアすることが出来れば土葬が出来ます。
奈良県の土葬の実態
土葬を奈良県で行うときには、奈良県にある近隣組織が協力し、お通夜・お葬式を作り上げます。
尚、近隣組織は10軒くらい存在しています。
この組織を、「垣内」と呼び、参列する方の接待・お葬式の受付業務の手助けをしてくれます。
ですが、最近は葬儀社を利用する家庭が増えているので、垣内が手を貸すことは少なくなってきています。
垣内が活躍する場は少なくなってきていますが、今も垣内を利用している地域もあります。
土葬の流れ
土葬をするときは、男性4人が力を合わせて棺を運びます。
その後、遺影を持った喪主、位牌を持った遺族、親族の順で列をなして土葬地まで向かいます。
一般参列者は親族の後に続きます。
場所に到着したら、土葬にて埋葬しますが、土葬は通常とは違い、位牌が2つ存在します。
この位牌を、1つお墓に置きます。
お墓に置いた位牌のことを「野位牌」と呼び、四十九日の忌が明けたあと、炊き上げか、お墓に置いたままにしておくそうです。
そして、もう1つの位牌は、「内位牌」と呼ばれます。
この位牌は、家に持ち帰るのが一般的だそうです。
位牌の材質は、どの地域でも多く使われている白木です。
他にも奈良県には、茶碗割、門火などの儀が根強くあります。
茶碗割は故人が愛用していた食器を割ることで、「心配せずに、安らかに」という意味が込められています。
門火は、お盆などの送り火や迎え火と同じ意味があり、門火は、藁を燃料に使います。
また、土葬乗れ式は古く、石器時代から始まり、現代は、仏教以外の宗教にて、土葬が行われています。

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