金仏壇について

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金仏壇について

金仏壇とは金箔や漆塗りを施された仏壇の事です。塗り仏壇とも呼ばれます。

金仏壇は主に浄土真宗門徒が使用する

金仏壇は主に浄土真宗の門徒が使用します。

浄土真宗の重要な経典である『浄土三部経』(阿弥陀経、無量寿経、観無量寿経)の中では極楽浄土のすばらしさやきらびやかさが事細かに描写されています。本山寺院(西本願寺や東本願寺など)の本堂の荘厳は、その経典で描かれた浄土の再現であり、金箔や金具や漆や彩色など、伝統工芸の技術が集結されています。それを自宅用に凝縮したのが仏壇であるため、浄土真宗の仏壇は本山に合わせて絢爛豪華に作られています。

他宗で金仏壇を使用するケースもあります。ただし浄土真宗では位牌を祀らないので位牌壇がなく、仏壇の構造が異なります。浄土真宗以外の方で金仏壇を求める場合は位牌壇のあるものを選びましょう

仏壇の製造は分業制

仏壇製造は一手で担うわけではなく、さまざまな職人の技術が集結しています。

  • 木地師・・・木材を仮組します。
  • 宮殿師・・・「くうでんし」と読みます。阿弥陀如来を安置するための厨子を作る職人です。中級品などではわざわざ宮殿を別に作らずに、屋根と柱を仏壇の構造として作るケースもあります。
  • 塗師・・・漆を塗る職人です。最近では漆の産出量が激減しているために代用漆(カシュ-やウレタンなど)を用いることがほとんどです。
  • 箔押師・・・金箔を押す職人です。
  • 蒔絵師・・・黒塗りの部分に蒔絵を施す職人です。
  • 彫刻師・・・欄間や障子の腰板や余間などの彫刻を施す職人です。
  • 錺金具師・・・装飾の金具を作る職人です。

産地

金仏壇の産地は、浄土真宗が盛んな地域に多く、そのまま伝統工芸に発展しています。

大都市である京都や大阪や名古屋、金箔の生産地である金沢、その他にも真宗が盛んな山形、新潟、彦根、姫路、広島、八女など、日本全国に産地があり、産地ごとに仕様が異なります。

構造

構造

金仏壇の構造はそのまま真宗寺院の再現です。宮殿、上卓、前卓、などといったものはそっくりそのまま大きなものが寺院にもあります。欄間、高欄、宮殿柱、須弥壇などもです。

2枚扉の内側の障子は、寺院本堂の内陣と外陣を分ける巻き障子を表し、扉は、寺院の山門の扉を表しています。

位牌は祀らない

浄土真宗では位牌を祀りません。そのため、位牌壇がなく(唐木や他宗仏壇では、上から2段目を位牌壇として作られるために、真宗用仏壇はそもそもの構造が異なります)、前卓と呼ばれる別誂えの机の上に、真宗専用の五具足を並べます(京仏壇や広島仏壇など、前卓を設置しない仏壇もあります)。

位牌ではなく過去帳に先祖の名前を書き記して、それを見台に置きます。

また、法名(寺院からいただく法名の書かれた紙)を表具して仏壇の内側に吊るして祀ったりします。

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