臨終の時の対応とご遺体の搬送・安置

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臨終の時の対応とご遺体の搬送・安置

臨終の時(逝去直後の対応)について解説します

末期の水

医師によって臨終が告げられると、末期の水を行います。

末期の水とは近親者が故人の口に水を含ませることで、「死に水」とも呼ばれます。筆の先や、橋の先に巻き付けた綿や、菊の葉や樒などに水を浸し、故人の唇を湿らせます。

本来は臨終に際して行われましたが、現在では逝去直後に、あるいは自宅などに安置してから行われるケースもあります。

エンゼルケア

その後、看護師による死後処置(エンゼルケア)が施されます。

清拭(アルコールで身体中を拭く)や、綿詰めや、着替えや、死化粧などをしてもらいます(施設や場合によって対応は異なります)。

死後処置が済んだ遺体は施設内の霊安室まで運ばれることが多く、医師や看護師にお参りをしていただき、搬送車輌の到着を待ちます。

死亡診断書と死体検案書

医師から死亡診断書を受け取ります。

事故死や突然死などによって警察が介入し、遺体を検案した場合は、死亡診断書ではなく、死体検案書が発行されます。

検案は、ご自宅や警察署などで行われる場合が多く、遺体の引き渡しまでの手順がケースによって異なるので、警察の指示に従いましょう。

死亡診断書と死体検案書は、名称は違いますが書式は同じです。

A3サイズの右半分に医師が死因や死亡時刻などを記入し、左半分に遺族が故人の戸籍の情報などを記入し、死亡届として役所の戸籍係に提出することで、火葬許可証が発行されます。

受け取る際は、医師が記入した故人の氏名や生年月日に間違いなどないか、必ず確認しましょう。

死亡届提出の際に訂正指示が入りますと、後々厄介になりますので、気をつけましょう。

ご遺体の搬送と安置について解説します

ご遺体の搬送とご安置

所定の手続きが済むと、病院や警察はなるべく早く遺体を搬送してほしいと考えています。

病院の外へ遺体を運ぶには、医師の書いた「死亡診断書」が必要で、書類を医師から手渡されたら遺族は遺体を搬出しなければなりません。

ですから事前に、

  • どこの業者に搬送を依頼するのか?
  • どこに遺体を安置するか?

…を決めておくことが賢明です。

すでに依頼する葬儀社が決まっている場合には速やかに連絡しましょう。ほとんどの葬儀社は24時間365日対応してもらえるはずです。

連絡をしたからといってすぐに駆けつけてくれるかは分かりませんし、病院側も引き渡しまで数時間を要します。故人の逝去をまず連絡し、希望する病院到着時間を伝えておきましょう。

突然のことでどの葬儀社に搬送を依頼していいのか分からない場合もあります。

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病院や警察には提携の葬儀社が詰めていますので、その葬儀社に搬送をお願いしてもよいでしょう。ただ必ず、搬送だけの依頼であることを明確に伝えておきましょう。

葬儀を依頼する業者は安置後に検討しても構いませんし、遺体を搬送した葬儀社がなし崩し的に葬儀の打合せに話を進めて、施行契約を結ぶというのはよくある話です。

その業者が本当に誠実か、予算は適正かなどを見極めるためにも、落ち着いて慎重に対応しましょう。また、依頼もしていないのに寝台車が配車されていた場合は、はっきりと断りましょう。

ちなみに、医師の発行した死亡診断書(あるいは死体検案書)を携行していれば、家族の自家用車で遺体を搬送しても違法には当たりませんが、安全性の面で葬儀社に依頼するのが賢明でしょう。

また、葬儀社が寝台車を運行させるには、貨物運送事業の許可の中の霊柩車運送業(遺体搬送)の許可を受け、寝台車が緑ナンバーである必要があります。

従って葬儀社による遺体の搬送の時に白ナンバー車での搬送は違反行為にあたります。

遺体の安置先は、自宅か、斎場などの安置所のどちらかのケースがほとんどです。

ご自宅への安置

できるものなら自宅安置をして差し上げたいものです。

自宅に連れて帰る場合、どうしても近所の人目に触れてしまう可能性があります。家族葬などで他人に知られずに葬儀を済ませたい場合はあまりお勧めできません。

故人用の布団と、その手前に枕飾りを設置して、お参り用の座布団を敷きます。6畳の程度のスペースの確保が望ましいです。

仏間は故人が通夜式までに休まれる大切な空間です。

自宅に戻ってくるまでにきれいに掃除しておき、気持ちよく葬儀に臨めるようにしておきましょう。また、親戚や知人がお参りに来る場合のことも考えて、家の中もある程度きれいに整えておきましょう。

故人の布団を用意します。きれいなシーツを、できれば白系統のものがよいです。北枕あるいは西枕にしますが、どうしてもという場合は方角にこだわらなくてもよいでしょう。

また、ベッドへの安置でも構いません。

枕飾りの設置はほとんどの場合、葬儀社で準備してもらいます。白木の祭壇(あるいは白布を覆ったもの)に三具足(花立、香炉、燭台)、りん、巻線香などを用意してもらいます。

枕団子

家族は枕飯と枕団子を用意します。枕飯は、炊きたてのごはんを山盛りにして一膳箸を突き立てて供えます。枕団子は上新粉で練って丸めて湯がいたものを6個作り供えます。6個は六道輪廻の考えに基づきます。

故人の布団の上には魔よけとして枕刀を置きます。

神棚を祀っている場合は半紙で封じて、忌明けまで触りません。葬儀社がドライアイスの手当をします。部屋はなるべく涼しい環境が望ましいです。

斎場や霊安施設などへの安置

他人に知られたくない、住宅事情などにより自宅に連れて帰れない場合は、遺体安置所に一時的に預かってもらいます。

斎場や火葬場や葬儀社にこのような施設がありますが、ほとんどの場合有料です。事前に確認しておきましょう。

このような施設は、1件1件に個室が割り当てられているわけではなく、一部屋に何件かの遺体をまとめて預かるようなシステムになっています。

また、常温安置と保冷庫安置があり、料金も異なります。

お参りの時間に制限があったり、事前に納棺の必要があったり、いくつかの条件があるので、利用する際は慎重に検討しましょう。

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