- 2016-9-9
- 相続関連

財産があまりない人は遺言書はいらない?
遺産相続問題は世間でも関心が大きいものです。しかし、実際多くの人は「遺言書」というものを、どこか自分とは無縁のものであると考えている傾向にあるでしょう。
「自分には家族に残す遺産は少ないから遺言書は必要ない」
「子供達も皆、仲が良いからもめることもないだろう」
こういった考えで「遺言書」を残さない人の方が多いような気がします。
遺産の額の大小でもめるわけではない
遺産というものは、個人それぞれに額も種類も違うでしょう。預貯金しかないという人もいれば、不動産や株式、宝石など・・・。
あればあるほど、誰に相続させるべきから生前から頭を悩ます人もいるかもしれません。基本的に自分の財産ですから、誰にこのくらい残したいという気持ちはあるものでしょう。
しかし、財産の種類は少なく額も少ない人は、遺言書など相続に関係することについてはどこか他人事と考えているかもしれません。
実は、遺産でもめるという現状は財産の額の大小によるものではありません。平等に分けるということに対しても、誰かが反発したりすることで話し合いが上手くまとまらないケースが多いのが現状です。
遺産相続をきっかけに仲の良かった兄弟がいがみ合ってしまうケースは珍しくありません。
不動産の種類が多いと遺言書があるとスムーズ
財産という種類は、預貯金のように平等に分けられるものばかりではありません。不動産などは、どのように相続するのがいいのかが、相続人それぞれの考えが違っていて、上手く分割協議がまとまりにくい性質をもっています。そんな時に「遺言書」があることで、もめるリスクが減ってきます。お互いに言い分はあるかもしれませんが、故人が選択した分配方法ですから、相続人もそれに従わざるをえないのです。遺言書があることで、スムーズに遺産相続が可能です。
遺言書がないと名義変更に手間や費用がかかる可能性が
遺産の中に不動産や預貯金がある場合は、名義変更が必要になってきます。この時に遺言書があればスムーズな手続きができます。しかし、遺言書がない場合には、産分割協議により分割を決定したという旨の「遺産分割協議書」を作成し法定相続人全員が実印を押す遺という作業をする必要があります。
しかし、このように遺産分割協議というものについては、専門的知識が必要であるため弁護士および司法書士という法律の専門家に頼むことも多いです。その際は、依頼にかかる費用も考慮しなければなりません。