- 2016-9-16
- 相続関連

株は贈与した方がオトクな場合もある
最近では株式投資に興味を持つ方も多くなってきて「家族には内緒で始める」という方も実はいらっしゃいます。特に、家族に内緒で株を始めてしまうのは男性に多いと言われています。
どうして内緒で始めるのか・・・と言うと、やはり家族の反対に合うからでしょう。女性はあまり「株」に対していいイメージを持っていないとも言います。「失敗する」「財産がなくなる」というマイナスイメージばかり耳にするので、世間の奥さんたちの多くは旦那さんの「株」に反対してしまうというわけです。
●株も相続される
もちろん「株」も亡くなった後には、家族に相続されることになります。しかし、最近ではインターネットで株の取引もできます。郵便物が送られてきてばれてしまうこともありますが「内緒」とまではいかなくても、家族に対して詳細を深く語らずに株をしていた場合には、株に対して無知な残された家族はどうすべきか分からない場合も多いですよね。
相続する際には家族が証券口座を所有している場合には、その口座に移す手続きになりますが、口座がなければ新たに「相続人の証券口座」を作り、そこから相続することになります。
●株を相続した場合の評価額について
株を相続した場合の評価額についてです。基本的に相続は亡くなった日から発生しますから、株の評価額も亡くなった日の価格かと思ってしまいがちです。しかし、株式は以下の4つのうちの一番低い額を評価額にできるとされています。
株の価格は日々変動しているので、こうした特別な取扱いで評価額の方法が定められているのです。
1.死亡日の終値
2.死亡月の毎日の終値の平均値
3.死亡月の前の月の毎日の終値の平均値
4.死亡月の前々月の毎日の終値の平均値
実は、この評価額は「贈与」の場合も同じ計算ができることになっています。そのため、タイミングを考えて「高くなった時点で贈与をした」としても、贈与月の前月に低い価格であればそれを贈与税の計算に利用できるのです。
例えば、贈与した時点で時価が300万円、しかし前月には100万円だったとします。その場合には、評価額は100万円で計算され、贈与税の基礎控除110万円以下であるため、贈与税がかからないことになります。
このように、急激に値上がりした時点で贈与をしておけば、贈与税もかからずにお得に相続対策ができるというメリットもあります。
家族には秘密で株を持っていた人や家族に詳細を告げていない人も、このように「贈与がオトク」なこともあることを少し頭に置いておくといいかもしれませんね。