- 2016-9-16
- 相続関連

親子間の絆を強くするチャンス?相続対策は隠し事をせずに
親である自分が生きているうちから相続対策を行うことは「残された家族に対しての愛情」と考える方も多いでしょう。
ところが「相続対策を行いたい」と頭では分かっていても、何となく行動を起こさない方々も実際には多いです。
「我が家には相続税を払うだけの資産がないから大丈夫」「まだ元気だし後からでも」そんな気持ちを持つ方もいるかもしれませんが、相続を生前から話し合うことには、実際には納税のためだけではなく、親子の絆を強めるというメリットもあります。
●相続にはお互いの関係が大事
「相続」が争いの原因になるのには、実は親子間の関係が希薄になっている現状も関係しています。親の財産について何も知らずに、突然親が亡くなったことで、さまざまな事実が発覚して残された子供達がもめるケースはとても多いです。
特に親と同居しておらず、遠方に住んでいる場合には連絡も密にならないのが一般的でしょう。仮にこまめに連絡を取り合っていたとしても、親が健康なうちに「相続」の話をするのが不謹慎と考える子供たちの方が多いですよね。
相続が大きな争いを生む原因の一つに、親が隠していた秘密が関係することもあります。例えば「隠し子がいた」などという問題が親の死後に発覚すると、子供達にとっては親への不信感が募るばかりです。
また、特定の子供だけに生前多くのお金を贈与していたなどという場合。こういったケースについても、親の死後にそれが発覚して兄弟同士でもめてしまう原因となってしまうものです。当然ながら、贈与を受けていなかった子供にとっては不公平感を感じる衝撃の事実ですよね。
子供達の事を考えるならば、秘密を作らず、生きているうちに「相続」に関係することは話しておくことが大切です。いつかはばれてしまう秘密ならば、生きているうちに話しておくことで、大きな問題にならずに済むこともあります。
●親子で協力しているうちに新たな絆も・・・
相続の話をするということは親の死後の話をすることです。「縁起でもないから」と話を避けてばかりいると、結局何も対策できないまま「相続」を迎えることになります。「ああすればよかった」「こうしておけばよかった」と思っても、もはや対策はできません。
実は、親子で相続の話について話すことは、親子間で協力して相続対策ができること以外にも「絆が深まる」というメリットもあるのです。実際に相続によって財産を譲り受けるのは子供達ですから、お互いの考えについてしっかり話し合っておくのもいいことですよね。
親の本音を話しておくことで、子供達の本音も聞くことができることもあります。
また疎遠になっていた子供達と、また交流できるチャンスでもあるので、「相続対策」をきっかけに親子・家族の関係を修復してみるのもいいかもしれませんね。