- 2016-9-22
- 相続関連

「私が死んだらこうして欲しい・・・」なんていう言葉を口にすると、多くの人は「縁起でもない」と答えるでしょう。しかし、自分にもしもの事があった時に、愛する家族が困らないためにも「自分のこと」「家族に向けて」のメッセージを残すことはとても大切だと思います。
私も以前は「縁起でもない」と思う派でしたが、今は大事なことだと考えています。
突然やってきた死
死について考えることは、大事なことと思えるようになったのは父の突然の死を経験した頃からです。
病気をほとんどしたことのない元気な父が、突然倒れて寝たきりになり、そして亡くなるまでは、あっという間。毎日がバタバタでした。
30代前半の私にとって親が亡くなるということは、遠い先のことだと思っていたため、衝撃的で信じられない出来事だったのです。きっと父にとっても予想外の出来事だったことでしょう。遺言書もエンディングノートらしきものも一切ありませんでした。
あまりの悲しみに体調を崩した母の代わりに私が毎日のように手続き関係に奔走していました。「悲しんでいる暇がない」とはこのことかと思いました。
不動産の名義変更は専門家に依頼がスムーズ
少し落ち着いた頃に「不動産の名義変更」をしようという話になりました。
名義変更に関しては「いつまで」という期限はないと言われています。売却などをしない限り、名義変更しなくても何の問題もないでしょう。しかし、不動産を売却する時には名義変更が必要になります。それまでの間に、相続人である方が亡くなってしまうと、さらに相続人が増え、手続きが煩雑となってしまいます。
我が家の場合は、不動産の売却をする予定もありませんでしたが、後から相続が複雑になる可能性もあるとのことで早めに行うことにしました。
相続人が自力で書類を取り寄せれば、費用が抑えられていいと考える方も多いかもしれませんね。しかし、取り寄せる書類がスムーズにいかないことも多々あります。
相続登記には、亡くなった人の出生から亡くなった時点までの戸籍が必要です。また、相続人すべての住民票や印鑑証明書などさまざまです。例えば、故人が出生から死亡時まで同一の住所にいた場合などは、比較的スムーズに取り寄せが可能でしょう。しかし、本籍が変わっている場合には、それぞれ本籍地の存在する役所に書類を申請しなければ戸籍を確認することができません。
我が家では、司法書士の方にお願いして手続きを完了してもらいました。費用はかかりますが、手間がかからずしっかりとやっていただける点で、不動産の名義変更は専門家に依頼して行うのがスムーズでお勧めです。