- 2016-9-20
- 相続関連

子供の時には「人間の死」というものについては深く考えたことがなかったものです。誰しもそうなのかもしれません。「身近な人の死」を経験することが少ないかゼロに等しいので当然なのかもしれませんね。
私の場合、学校や友達生活で苦しい思いをした時に軽々しく「死」という言葉を口にしたら「軽々しく口にすべきでない」と親に叱られたことがありました。その言葉が身にしみたのが高校3年生の時です。
初めて身内の死を体験したのです。亡くなる数日前から寝たきりになった祖母に時折会いに行っては、もう自分の事を覚えてないことに悲しみを感じました。
そして、祖母が息を引き取る瞬間を目の当たりにした時には「人間の死」について考えさせられました。
相続でもめた親戚たち
祖母の死後、両親や叔父、叔母たちが毎日のように集まっていたのを覚えています。父方の祖母でしたが、兄弟が5人いましたので、その妻たちを含め総勢10人ほど集まっていたことになります。祖母の生前はあんなに仲の良かった親戚同士が祖母の死をきっかけに揉め出したのです。
祖母名義のいくつかの不動産をどうするか・・・。
長男である叔父は「長男だから」という理由ですべての土地を自分名義にすると主張していました。今考えるとあまりにも理不尽な主張ですよね。他の兄弟も納得できなかったのではないでしょうか。もちろん祖母は高齢でしたから遺言書はありません。
その後、なんとか問題は解決したかのように見えましたが、長男と次男はその後、ほぼ絶縁状態となってしまったのです。
生きているうちにできる相続対策
現在「相続対策」というと、相続に関しての税金を少しでも抑えようというイメージが強いですよね。税金を抑えることも大事ですが、生前から「相続」について家族でよく話し合っておくことはとても大事だと感じています。
人間が亡くなる時期については予期できないことですが、「いつかのその日」に備えて準備することは可能です。残された家族が揉めてしまうのは、天国で故人が見ていたらさぞかし悲しいことですよね。
現代は少子化に伴い、家族の人数も昔よりは減少しているでしょう。兄弟の数は少なく、一人っ子である方も多いですよね。ますます、相続関係が複雑になっている現状にあります。
相続は「争続」とも言われている現代ですが、相続について知ること、そして生きているうちに準備をすることは、自分の死後に大切な家族が困らないようにする上でとても大事なことなのではないでしょうか。