- 2016-9-7
- 相続関連

財産の場所を家族に伝えておくことも重要
自分が亡くなった後に家族内でトラブルを起こさせないようにするには、事前にどのくらいの財産を持っているか伝えておくことはとても重要です。亡くなってしまっては、家族のトラブルを抑えることはできません。これを避けるには、やはり生前にある程度の対処をしておくしかないものなのです。
どこに財産があるのか分からない!
実際には、家族が亡くなった後には故人の遺品を整理することになります。家の中を整理しながら、通帳を見つけたり、生命保険の加入状態を知ることになります。
ただし、その作業は大変なものです。「○○銀行に貯金があるよ」、「200万円は銀行に預けずに自宅に保管してあるよ」、「生命保険に加入してあるからもしもの時は手続きしてね」などと生前に故人から直接口頭で貯金額やどんな種類のものがあるかを聞いていても、その場所まで聞かなければ残された家族は探し出すのに一苦労です。
例えば、故人の部屋に大きな金庫があれば「そこに保管してあるだろう」と予想はついていても、そういったものがなくどこにあるのか隠し場所が不明なことも多々あります。
もし「家の中にある」と分かっていても場所が分からなければ、その財産は永遠に見つからないことだってあり得るのです。こういった事態を避けるには、「どのくらいの財産がある」という額を伝えると同時に、どこにあるということを伝えておくのは重要です。
また「生命保険に加入してあるから大丈夫」と伝えたとしても、保険会社が分からないと残された家族は手続きも苦労してしまいます。自分がもしもの時に、家族に保険金の手続きをして欲しいと思っているなら、「保険会社」「保険証券の保管場所」などを明確に伝えておきましょう。
財産を一通り伝えるにはリスト作成がお勧め
「財産がいくらくらいある」「自宅に現金を置いてある」「保険証券はタンスの中にある」など、肝心なことを生前から子供に伝えておくようにするといいでしょう。
言葉だけで話しておくのももちろんいいでしょうが、これですと聞いた家族が忘れてしまうこともあります。
例えば「通帳が一つしかないし、タンスにしまってある」などという、単純なものであれば問題ありません。しかし、数種類の財産を所持していて、それがバラバラに保管してある場合、口頭で家族に伝えておいても、後から分からなくなってしまうことも多いです。
そういったことを避けるには、財産の内容と保管場所をひとまとめにリストに作成しておくことをお勧めします。
現金・貴金属、貯金の通帳と印鑑やキャッシュカード、不動産の登記簿謄本、固定資産税納税証明書、生命保険の保険証券などは内容と保管場所について明示しておきましょう。リスト表示されることによって、「万が一の場合はタンスに入っているリストを見るように」などと伝えておくと、残された家族も手続きが大変楽になります。
また、ネット銀行はパスワードなどが分からないと手続きが困難になるので、一緒にリスト表示しておくと安心です。